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2023年5月24日
その他

コワーキングも関係している?海外のテレワーク事情について調べてみた

こんにちは!徳島県のコワーキングスペース[ ]&Work(アンドワーク)です。

新型コロナウイルス感染症の影響により働き方改革が大きく進展し、日本でも自宅やコワーキングスペースで仕事をされる方が増えてきました。

一方で海外のテレワークの事情については、ご存じの方も少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、海外の国々のテレワークの普及率とその背景についてご紹介していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

【コワーキング市場にも影響】世界各国のテレワークの普及率は

2020年7月に野村総合研究所が世界8か国を対象に実施したアンケート調査新型コロナウイルスと世界8か国におけるテレワーク利用によると、テレワークの利用率の上位4か国は、75%の1位が中国(75%)、2・3位は61%のアメリカとイタリア(61%)、そして4位が55%のイギリス(55%)となり、日本は31%という結果になりました。

出典:新型コロナウイルスと世界8か国におけるテレワーク利用(野村総合研究所)

なぜ各国ではこれほどの高い普及率となっているのでしょうか。上記4か国でテレワークが普及した背景をそれぞれ解説していきます。

  1. 中国
  2. アメリカ
  3. イタリア
  4. イギリス

1.中国

最初にご紹介するのは中国です。

コロナ禍以前から都市部では一部の企業でテレワークが導入されていましたが、その時点ではまだまだ浸透しているとは言えない状況でした。

しかし、コロナ禍によって町がロックダウンされたのを機に、在宅ワークやコワーキングなどのテレワーク、ペーパーレス化など、ICT技術を活用した働き方が急速に浸透していきました。

昔から中国ではハンコの代わりにサインが使われてきましたが、今では電子認証が主流と言われるほど。

わざわざ遠くの家から遠いオフィスまで足を運んでサインをもらうということが減っています。

また、コワーキング市場についてもここ数年で急成長を遂げており、新型コロナウイルス感染症によってコワーキングの認知が拡がったことで、現在は中国国内で最も注目を浴びている業界の1つとなっています。

2.アメリカ

続いてご紹介するのは、テレワークとコワーキング発祥の国であるアメリカです。

普及した背景として、アメリカでは仕事にマッチしたスキルや専門性を持つ人を雇用する傾向にあることや、組織ではなく個人の成果を重視する文化が関係していると考えられます。

CoworkingResources(コワーキングリソーシズ)によると、コワーキングスペースについても2020年時点でアメリカが3,762件で全体の18.3%と、世界の中で最も多くの割合を占めています。

アメリカでは寝食を忘れて仕事に没頭する「ホットワーク」という働き方がある一方で、フレキシブルな労働時間や休暇などを取り入れて自由度の高い働き方も選択することが可能です。

このように、アメリカでは労働者の意思決定を尊重する文化が深く根付いていると言えます。

また、中国やアメリカのような地理面積が大きな国の場合、移動をするのに時間と費用がかさんでしまいます。

そのため、商談などを自宅やコワーキングスペースからオンラインで済ませられてしまうことは労働者にとって大きなメリットとして受け入れられているのかもしれませんね。

3.イタリア

アメリカと並び61%の普及率を誇るイタリア。

高い普及率の背景としては、国によってテレワークを促進する法規制の整備が行われたことが挙げられます。

特に、体の不自由な人な労働者、14歳以下の子供がいる労働者に対して、就労場所や時間を決められる労働形態が権利として与えられたことが大きな要因と考えられます。

こうした労働者が働き方を決める権利を認める動きはイタリアを含めた欧州で拡がっています。

例えば、EUの2019年のワークライフバランス指令では、各加盟国に対して一定年齢以下の子供がいる労働者や介護をする労働者に対して、柔軟な労働編成を求める権利を確保するよう義務付けています。

このようにイタリアをはじめとした欧州では、私生活上の負担が重い労働者への配慮と、労働者の主体的なワークライフバランスの実現という2つを軸にテレワークをする権利を位置付けているようです。

4.イギリス

最後にご紹介するのは、イギリスです。

イギリスはヨーロッパの中でも早くからテレワークが普及していた国の一つです。

注目すべきは、労働者が子どもの就学に合わせた働き方ができるということ。

子どもの長期休みに合わせて休暇をとったり学校が終わるまでには家に帰れるようにしたりと、家族と過ごす時間に重きを置いた文化が働き方にも反映されています。

そして普及した2つ目の理由として、ロンドンなどのビジネスの中心地で住宅の数が不足し家賃の高騰が起こっており、多くの労働者の職場と自宅が遠い労働者が多くなっているという問題に由来します。

時間や交通費が節約できるというメリットから、現在は多くの企業が従業員に対してテレワークを推奨しているそうです。

また、CoworkingResources(コワーキングリソーシズ)によると、2020年の時点でイギリスには1,044件のコワーキングスペースがあります。

スペインやドイツにおいても、イギリスに続いて700件以上のコワーキングスペースがあることから、北米や欧州にコワーキングの利用が広がっています。

上記の社会問題の対応策の1つとして、そして労働者にとってのサードプレイスとして、世界各国のコワーキングスペースの数は今後も増えていくでしょう。

コワーキングスペースを活用してテレワークを実践してみよう

今回は、世界各国のテレワークの普及率とその背景について解説しました。

このように見てみると、普及率の裏には地理や国民性、社会問題など各国それぞれの事情や文化が深く関わっています。

しかし、日本においてもテレワーク人口やコワーキングスペースの数は年々増加しており、少しづつ世間でも新しい働き方として認知が拡がっている印象があります。

この記事を読んで「新しい働き方」に興味を持たれた方は、ぜひ一度コワーキングスペースも利用してみてくださいね。